2023年8月17日木曜日

Bags Groove / Miles Davis


ラズウェル細木氏の「コンプリート・ジャズ・コミックコレクション」という漫画があります。コレ自体は廃盤のようですが、現在は「ラズウェル細木のときめきJAZZタイムコンプリート」として電子書籍でも買えます。それを知らず、一度手放した前書を中古で買い直し、さらに自前で電子書籍化したという・・・。この世は情報が全て。


さて、そんな中紹介するのはマイルス・デイビスの「Bags Groove」です。上述の漫画では、ラズウェルさん(主人公)が東北地方の中古レコード屋で一人の青年と出会うところから始まります。職場の社長の息子が仲間内のマドンナと婚約、だけど実は青年とマドンナは惹かれ合っていた、という話。こう書くとジャズ関係ないじゃん、というところですが、Bags Grooveのレコードが好きなボンボンと、それが好きでない青年が持っているのが嫌になりLPを売りにきたところにラズウェルさんがいるという。

漫画の中では「バグス・グルーブはダサ〜イッ!!(=職場のボンボンはダサい)」と掘った穴に向かって叫ぶシーンが出てきますが、実際のアルバムは名盤も名盤、マイルス・デイビスとミルト・ジャクソンの有名盤です。他のメンバーもセロニアス・モンクやホレス・シルバーと豪華です。

アルバムの方はというと、A面がタイトル曲のテイク1と2というすごい入り方、かつ4曲め(CD盤)ではソニー・ロリンズのOleoが入っており、再生開始して30分くらいでもうお腹いっぱいになります。なんといってもタイトル曲の「Bags Groove」がノリが良くてお気に入り。素敵です。ミルト・ジャクソンのヴィブラフォンがイイ。

ジャケットも、ブルーノートかと思うようなタイポグラフィ全面の格好良いデザイン。派手な緑色も良い。まぁ、真ん中のセリフ体の使い方を見ると絶妙にダサくてう〜ん・・・やっぱプレスティッジだなとなりますが・・・。

ちなみに、ラズウェルさんが「そのBags Groove(オリジナル盤)、5000円で私が買おう!」というシーンが出てきますが、じ、時代〜!となりますね。今オリジナル盤LPいくらすんだろ。

※この記事の漫画部分の画像は自炊した漫画を、アルバムジャケット画像はAmazonの商品ページから引用しています。